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喘息とは

喘息の原因

気管支喘息

小児喘息

治療方法

喘息に関する資料を掲載しています。参考にお読みください。

喘息とは

喘息 asthma (アズーマ)ということばは、古代ギリシア時代から〈あえぐ〉という呼吸困難を意味することばとして用いられ、ギリシャのヒポクラテスも、これは発作的に起こるものとしていたようです。正式には気管支喘息と呼ばれ「笛声喘鳴(てきせいぜいめい)をともなう発作性の呼吸困難」を起こす病気です。 笛声とはヒューヒュー喘鳴とはゼーゼーという呼吸の際に起こる音のことです。ただし、喘鳴があれば 全て喘息であるとは限りません。
 このような発作性呼吸困難を訴え、喘鳴をともなうような疾患は種々ありますが、このような症状を呈した場合に、これを漠然と喘息と表現してきました。この症状は気道の閉塞(狭窄)によって起こるのですが、主要な喘息としては、気道の攣縮による気管支喘息が知られています。他に、弁膜欠損、僧帽弁狭窄や著しい血圧上昇のため心室が肺静脈から血液を受け入れることが出来なくなる左室不全が肺循環障害が引き起こす心臓喘息などもあります。

喘息の原因

本症の主要な成因はアレルギーと気道過敏症であるが、自律神経失調、精神的な刺激、細菌およびウイルス感染、気管支のβ受容体の機能低下なども関与していると考えられます。これらが気管支筋の痙縮させ、その結果起こる肺胞への空気の流入減少などを引き起こします。
 アレルギー性の喘息は、室内塵、花粉、カビ、獣毛などを吸入すると、それが抗原(アレルゲン)となり、生体にIgE抗体(レアギン)がつくられます。そこへ再び上記アレルゲンが入ってくると、喘息症状が発作的に起こります。なお、カニ、卵、肉魚類や野菜も食事性アレルゲンとなり、また薬物なども喘息発作因子となることがあります。

気管支喘息

発作的に喘鳴をともなう呼吸困難をきたす疾患です。気管や気管支の種々の刺激に対する反応が異常に亢進しているため、刺激にあうと、気道系に広範な狭窄を生じ、そのため喘鳴、咳、呼吸困難などの症状があらわれます。この狭窄は自然にあるいは治療によって改善し、これら症状が消失する疾患です。このような気道狭窄症状は、慢性気管支炎、肺気腫、肺腺維症などの気管支・肺疾患や心不全などの心疾患でも起こりますが、この場合は気管支喘息とはいいません。
 喘息発作は、季節の変わりめや、夜間とくに明け方に多く、喘鳴、咳、痰、呼吸困難が起こりますが、気道狭窄が強いとチアノーゼがあらわれ、起座位をとるようになります。発作は数時間以内に消失することが多くみられますが、1日以上続く場合には、喘息発作重積状態といいます。発作時には胸部聴診上乾性ラ音を聞き、肺機能検査で1秒率の低下など閉塞性換気障害を呈し、発作のない時は、これら自他覚的症状をまったく認めないことが多い。アレルギー性喘息では、血清IgE高値、血中好酸球増加が認められます。

小児喘息

気道抵抗の上昇による笛声・喘鳴・発咳の特発性の発作をくりかえす状態で、自然に、または治療による回復します。発作は、夜から朝にかけてひどくなります。

【原因】
小児の喘息では、吸入性アレルゲンとしてはハウスダスト、チリダニ、ネコ、花粉、羊毛、絹、綿などがあります。そのほか感染症(かぜ)、天候、季節、運動やいろいろな食事性アレルゲンや感染性アレルゲンによるものもあります。また、アレルゲン不明の喘息も少なくないとされています。

【症状】
はじめに鼻漏、くしゃみ、咳などがあって、まもなく定型的な呼気性呼吸困難の発作が始まります。軽い発作の場合、咳だけで診断がつきにくいことがあります。重症例では起座呼吸を行い、乳幼児では抱かれるか、おぶわれると呼吸が楽になります。胸部の打診では鼓音を認め、聴診では呼吸音の減弱があり、全肺野に乾性および湿性のラッセル音が聞こえます。一両日の経過で発作は自然に寛解することが多いですが、同様で発作が1年に何回も起こります。春秋型が多く、急な冷え込み、寒さ、雨などにより頻度が高くなります。

【発症年齢】
小児喘息は2〜3歳でほとんどが発症します。治癒に関しては、中学生にピークがあり、成人になるまでに約70%以上が自然治癒します。

【発作時】
発作の初期段階(軽い喘鳴等)を正しく察知し、早めに対応してひどくならないようにすることが大切です。進んだ場合は、かかりつけのお医者さんに指示された発作時の薬や吸入、腹式呼吸等を行います。

【治療のポイント】
患者本人が未熟であることから、親が治療の主役になることが大事といわれています。喘息であるという認識を持ち、喘息に対する知識を持って対処することが重要です。小児喘息では、一般的に無症状期間を長く保つことが気道過敏性を減少させ治癒に導きやすいようです。いかに発作が起きないように予防を行うか、予防的治療が主体となります。

治療法方

 喘息の一般的治療は、アレルゲンの発見とその除去、アレルゲンエキスの微量注射による減感作療法のほか、発作予防薬といわれる経口薬剤や吸入薬剤を使用します。発作に対しては、気管支拡張剤として、交感神経刺激剤やキサンチン誘導体などが用いられます。副腎皮質ホルモンも用いられ、重症発作ではこれらの点滴静脈注射や酸素吸入、気管切開、人工呼吸器の使用が必要になることもあります。

 

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